「試用期間だから、合わなければ辞めてもらえる」
そう考えていませんか?
実は
「試用期間」が終わったからといって
会社が自由に本採用を拒否
できるわけではありません。

(今日の「棒人間」 断固拒否、はできるか?)
<毎日更新1857日目>
4月にある新入社員を
雇ったA社長の会社。
ところが、この社員が
体調不良による欠席が多く
しかも仕事でもしょっちゅう
ミスをして上司から
注意されています。
6月に入り
このままこの社員に会社にいて
もらうのは難しいかも知れない
とA社長は考えるように
なりました。
この社員との雇用契約では、
入社後3ヶ月が
いわゆる「試用期間」とされています。
そこでA社長としては
試用期間の満了である6月末をもって
この社員に辞めてもらおうと考えています。
このようなケースで
試用期間満了で会社を辞めてもらう
すなわち本採用を拒否することは
できるのでしょうか?
試用期間とは
たとえば3ヶ月や6ヶ月など
期間を決めて試しに採用する制度です。
その期間中に
会社の社員として適格か
どうかを判定します
履歴書や採用面接だけでは
その人となりをすべて
理解するのは難しいものです。
そこで多くの会社では、
いきなり「本採用」ではなく、
「試用期間」を設けています。
問題は、
もしこの「試用期間」を経て
この社員は、うちで働いてもらうには厳しい
と判断した場合です。
法律的に見ると
試用期間とは解約できる権利
がついた雇用契約のことです。
これを専門的には
と言います。
つまり本採用拒否は
解雇の一種です。
この点
日本の労働法では
解雇は厳しく規制されています。
ただ、本採用拒否の場合は
通常の解雇よりも 緩やかに
認められる傾向にはあります。
典型的には
採用の決定後
試用期間中に当初会社側が
知ることができないような
事情が発覚した場合が 考えられます。
この点
裁判例などで
本採用拒否が認められた事例として、
次のようなものがあります。
逆に言えば
この程度の事情がないと
なかなか本採用拒否は難しい
ということになります。
そこで
冒頭のA社長の会社の
新入社員のケースです。
この場合
体調不良による欠席は 何日に及び
それは試用期間中の
どの程度の割合になるのか?
また
仕事でもミスが多いということですが
具体的にどういうことなのか
客観的な事実の記録が必要です。
すなわち
この社員に対して
いつ
どのような指示を出し、
どのような結果だったのか。
改善のための指導 (面談、注意
マニュアルの配布など)を
いつ行ったのか。
こういった事実をきちんと
記録化しておくことが 大切です。
ただ
仮に法的に有効であったとしても
いきなり本採用拒否を行うことは、
その社員とトラブルになる
可能性が高くリスクがあります。
そこで
やはりA社長が
この社員とまずは冷静に
話し合うことが重要です。
そして
この社員に対し
今の会社の業務とその能力が
合致していないことを伝え
合意の上で自ら辞めてもらう
交渉を行うべきでしょう。
いずれにしても
「試用期間」であるといっても
会社が一方的に辞めさせることが
できるわけではないので
注意が必要です。
それでは
また。
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中小零細企業の顧問契約をメインの仕事としています。
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また、中小零細企業の「お困りごと」に関しては、法律問題という弁護士の職域を超えて、経営コンサルタント(キャッシュフローコーチ)として、経営相談や金融機関融資の支援などを通じて、日本経済を支える中小企業の「お困りごと」全般のお手伝いをすることにも力をいれています。